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2009-05-28(Thu)

鈴木祥子『SHO-CO-SONGS collection』

 長らくメジャーから離れていたはずの鈴木祥子さんの新作『SWEET SERENITY』がいきなりソニーから出たのが去年の8月。デビュー20周年(!)ということでワンショットだったのかも知れませんが、妙にあっさりした内容で、あれっ?と思いつつも、これもまたいろんな意味で祥子さんらしいとも思ってしまった。


sweet serenity
『Sweet Serenity』
Sony Music Direct Japan(2008)


あっさりした内容とかいいつつ、それはいつもに比べての話。楽曲のクオリティの高さ、練りすぎないアレンジ、ぽっと出の新人には真似できない仕上がり。




 で、今回はベスト盤の話です。
 『SWEET SERENITY』が出る前の昨年6月に『SHO-CO-SONGS collection 1』という編集盤が出まして。これが、祥子さんのデビューアルバム『VIRIDIAN』から4枚目の『Long Long Way Home』までの全曲を2枚のCDにぶちこみ、PVやら未発表ライヴやらの映像をまとめたDVDが付くという3枚組。で、同じような仕様で第3集まで出る、と。

 最初にこのインフォメーションを見た時には激怒したんすよ。だって、ソニー時代の作品はベスト盤以外全部廃盤で(まぁ、ワーナー時代も同じだが)なのに、編集すらしないただまるごとぶっこんだだけのベスト出されたって、これから聴こうっていう人は手を出しづらいし、熱心なファンは全部持ってるし。DVDだけ別にして出してくれってなもんで。だいいち、収録時間の都合があるのはわかるけど、オリジナル・アルバムが2枚のCDにまたがっちゃうのってどうなの? まずは、オリジナル・アルバムを1枚ずつちゃんと復刻すべきでしょう。廉価盤でもいいからさ。まぁ、全曲バーニー・グランドマンでリマスタリングっていうのが救いではあったんだが。なんて文句いいつつも、ファンなら買ってしまうんですよ。

 実際にブツを見てみたら。歌詞カードはまとめて1冊のブックレットになっているのはいいけど、全部ページスキャニングで取り込んだものだったから写真が汚いの。これって元データがなかったんかなぁ? 音はオリジナルと比べても格段にいい。DVDの映像は、なんかいろんなところからかき集めて来ただけで、まぁ、レアなのかもしれんが、Youtubeレベルっていうか、あんまりありがたみはなかった。

 と、ワルクチばっか書きましたが、すごくいいところもあって。日本人アーティストには珍しい超充実のライナーノートは、祥子さん本人のアルバムごとのコメントに加え、なんと祥子さんを見いだした東良睦孝さんや担当ディレクターだった篠崎恵子さんへのインタビューまで掲載。洋楽だってこんなんほとんどないからね。制作のバックグラウンドをあんまり明かしたくないアーティストも多いと思うんだけど、祥子さんはいろんなところで文章を書いてるから、こういう企画にも理解があるんだろうね。このライナーノートを読みながらCDを聴くと、もう今までとは全く違ったものが見えてくる。


SHO-CO-SONGS Collection1
『SHO-CO-SONGS collection 1』
Sony Music Direct Japan(2008)


以下のオリジナル・アルバムを収録



viridian
『VIRIDIAN』
Epic/Sony Records(1988)


ろくに曲を作ったこともないのに、デビューが決まったから曲を書けと言われて、相当苦労して作ったというデビュー作。。名曲「夏はどこへ行った」は、スザンヌ・ヴェガのデビュー曲「Cracking」の歌詞にオリジナルなメロディを付けて出来上がったもの。



水の冠
『水の冠』
Epic/Sony Records(1989)


初期の名作。シングルの「Swallow」「サンデーバザール」がいわば表名曲。今でもライヴでよくリクエストがかかる「電波塔」「ムーンダンスダイナーで」は地味なようでいて忘れられない、いわば裏名曲。川村真澄さんの書く歌詞もすばらしい。全曲はずれなし。



風の扉
『風の扉』
Epic/Sony Records(1990)


初めて祥子さん本人の作詞が2曲。表名曲は「Sweet Sweet Baby」と「ステイションワゴン」。裏名曲はタイトルがジョニ・ミッチェルな「Circle Game」と小曲ながら歌詞に鳥肌が立つ「危ない橋」。まさかこのジャケット、このルックスからこの歌詞が飛び出してくるとは思わないでしょう。でも、ジャケットはデザイナーが遊佐未森と同じ人だからって、全く同じ世界観で作っちゃうのはいかがなものか。



long long way home
『Long Long Way Home』
Epic/Sony Records(1990)


いい曲揃いなのに、なぜか印象が薄い作品。前作まで大活躍してた川村真澄さんが参加していないからだろうか。ちょっとロック色が強くなった。「Little Love」「かもめ」が表名曲。矢野顕子がカヴァーした「夏のまぼろし」は地味ながらいい曲。そして、「どこへもかえらない」は祥子さんが初めて素を出したんじゃないかと思える重要曲。



 その第2集『SHO-CO-SONGS collection 2』はもっと充実。アルバム2枚と企画もののバカラックのカヴァー集『Shoko Suzuki Sings Bacharach & David』に加え、シングルのカップリング曲やシングル・オンリーのヴァージョン、果ては未発表曲まであり。期待のライナーノートは、ソニーの後期を担当した名村武さんが登場。祥子さん本人も含め、ここまで書いちゃっていいの?ってくらい裏ネタ満載。2CD+1DVDっていう体裁はやっぱり納得いかないけど、中身は充実です。

 よく分かんないのが、ソニーってオリジナル・アルバムを単独で復刻しないくせに、祥子さんとの契約が切れてから3枚もベスト盤出してる。しかも、そのどれもが祥子さん本人が関わってて、やっぱりいいライナーが付いてたり、リマスタリングされてたり、未発表曲が入ってたりとどれも編集盤の見本みたいないい出来。このギャップはなんなんだ。とにかく、次の第3集はソニー時代のハイライトなんで、どんな内容になるのか楽しみです。あ、結局楽しみになっちまった。


SHO-CO-SONGS Collection2
『SHO-CO-SONGS collection 2』
Sony Music Direct Japan(2009)


以下のオリジナル・アルバムを収録



hourglass
『Hourglass』
Epic/Sony Records(1991)


個人的に初めて聴いた祥子さんのアルバムがこれ。よく聴きました。非常にプライベートな作品で、地味でモノトーンなイメージ。セールスもガクっと落ちたらしい。でも、本人、スタッフともにいちばん本当の鈴木祥子らしい大切な作品だと言っている。「Happiness」みたいな歌詞はいつ聴いてもハッとさせられる。個人的には「とどくかしら」が大好き。



radiogenic
『RadioGenic』
Epic/Sony Records(1993)


個人的にはいちばん思い入れがない。祥子さん自身も「これでいいのか?」と思いながら作ったという「売るため」の作品。難産だったらしく、相当に悩んで、喉を壊し、引退まで考えたという。でも、結果としていちばん売れたというのが皮肉だ。今聴くとなかなかいい曲もある。小泉今日子に提供した「優しい雨」の祥子さんヴァージョンも悪くない。



sings bacharach & david
『Shoko Suzuki Sings Bacharach & David』
Epic/Sony Records(1994)


ディレクターが名村武さんに変わって1作目。アメリカ録音。なんと、バックはジャクソン・ブラウンの名作『プリテンダー』と同じメンバー(ドラムのラス・カンケルだけツアーでつかまらなかったため、代わりにリック・マロッタが参加)。本当はソングブック・シリーズを作るつもりで、マン=ウェイルとかゴフィン=キングとかもやりたかったらしいが、売れなくて出来なくなったらしい。




■ベスト盤など


harvest
『Harvest』
Epic/Sony Records(1992)


リアルタイムで出た唯一のベスト。本当の理由は『RadioGenic』の録音中に祥子さんが喉を壊し、リリースが遅れたためのつなぎのため。当時未発表だった「風に折れない花」を収録。



あたしの旅路
『あたしの旅路』
So What? Records/SME.J(1999)


契約終了後に出たベスト。15曲中4曲が未発表曲、未発表ライヴ、デモで、そのどれもが素晴らしい。そのためだけにでも買うべき作品。



shoko suzuki best collection
『Shoko Suzuki Best Collection』
Epic Records/SME.J(2005)


これがいちばんスタンダードなベストか。レアトラックなどはないが、全曲リマスタリング。



sho-co-journey
『SHO-CO-JOURNEY』
Sony Music Direct Japan(2007)


ソニー~ワーナー時代にまたがった2枚組ベスト。シングル・ヴァージョン、新エディット、未発表ライヴ、新曲と、やっぱり一筋縄ではなかない。


(2009.1.19)
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